今月の主題 感染症としてのB型肝炎
HB抗原・抗体の臨床
Asymptomatic Carrier
市田 文弘
1
,
藤田 馨士
1
,
吉川 明
1
,
関根 輝夫
1
1新潟大第3内科
pp.1646-1648
発行日 1975年10月10日
Published Date 1975/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206252
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B型肝炎ウイルス(HBV)に関する研究の進展とともに,B型肝炎発症機序の解明に重要な鍵を握るHB抗原のasymptomatic carrier(以下carrier)についても形態学的,疫学的立場など多方面からの検討が加えられるようになった.また最近になって,HBVに関連するHBs抗原・抗体,HBc抗原・抗体,およびe抗原・抗体の3つの反応系が確立されるようになり,carrierの成立機序,あるいはその感染性などが次第に解明されつつある現況である.
ここではcarrierの頻度,並びに分布,HBVに関連する上述の3つの抗原・抗体系の動向からみたcarrierの成立機序,並びに感染性について当教室での成績を加えて概説
する.
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