今月の主題 血液ガスの基礎と臨床
血液ガスと患者管理
術後管理
吉竹 毅
1
,
三枝 正裕
1
1東大胸部外科
pp.192-193
発行日 1975年2月10日
Published Date 1975/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205781
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術後管理について,患者の血行動態および肺換気の著変をきたし,迅速な対策を講じない限り,致命的となり得る期間は術後早期—術後1週間前後以内—に多い.その期間以後においては栄養,感染などの諸問題が対象となる.したがって,術後管理のうち,血液ガスの変動が重要視されるのは術後早期に多い.術後の血行動態,肺換気の変化について,従来では患者の一般状態で推定したが,疾患対象の拡大,手術侵襲の増大などにより,一般状態の変化時には,すでに対策の手遅れとなることが多く,それ以前の時期に対策を講ずることが必要で,そのためには血液ガス,酸塩基諸量の測定は,現在では,日常の検査項目および判定要素となっている。ここでは以上のことにより,主として術後早期に関する血液ガスの変化,異常時の対策について述べてみたい.
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