特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
XI 感染症
3.化学療法剤の使い方
マクロライド剤の使い方と問題点
清水 喜八郎
1
1東大第1内科
pp.2012-2013
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205201
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マクロライド剤とは,化学構造上,巨大なラクタム環を有することが共通であり,大きくわけると,そのラクタム環を構成する原子数が14からなりたっているものと,16からなりたっているものの2種類がある.前者の14員環は,erythromycin,oleandomycinがあげられ,16員環としては,kitasamycin(leucomycin)spiramycin,josamycin,mydecamycin,propionernaridomycinなどがあげられる.
これらのマクロライド剤は抗菌スペクトルがグラム陽性菌,グラム陰性球菌,リケッチア,大型ビールス,マイコプラズマにあり,一般にグラム陽性球菌に対して主として用いられているが,マイコプラズマに対してきわめてすぐれた抗菌力をもち,テトラサイクリンとともに有用な薬剤である。
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