図解病態のしくみ
糖尿
池田 義雄
1
1慈恵医大・阿部内科
pp.1310-1311
発行日 1973年10月10日
Published Date 1973/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204933
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糖尿の出現は,血中ブドウ糖濃度と腎糸球体におけるブドウ糖濾過量,ならびに腎尿細管のブドウ糖再吸収の極大能力(TmG)の3者のかねあいによって左右される.このため糖尿の存在は高血糖を示唆はするが必ずしも両者は相関しえない.
糖尿をきたす病態を血糖値から分類すると表1の如くである.高血糖とともに尿糖陽性となるものと,高血糖がみられないのにもかかわらず,糖尿の出現をみる場合があるということである.俗に,糖尿イコール糖尿病ときめてかかるような条件反射的な考えをもつものもあるが,これは間違いである.
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