今月の主題 内科最近の話題
肝・胆・膵
慢性膵炎の成因に関する新しい考え方
石井 兼央
1
,
中村 耕三
2
1国立がんセンター・血清部内科
2国立がんセンター内科
pp.448-449
発行日 1973年4月10日
Published Date 1973/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204685
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慢性膵炎という器質疾患は組織学的検索がむずかしなために,日常診療上では臨床所見や検査成績にその診断根拠を求めざるをえない現況である.したがって,診断根拠があいまいであると臨床的実態の異なる多様な症例が含まれてくるおそれがあり,相互の臨床像を比較することも意味が少ないことになる.ここでは日本膵臓病研究会の慢性膵炎の臨床診断基準案1)による臨床的確診例についてのべることにする.なおその臨床的確診の診断基準はMarseille分類2)にもとつく最近の欧米の診断基準とほぼ同様で,国際的な比較も可能である.
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