治療のポイント
酸素療法をどう処方するか
横山 剛
1,2
1警友総合病院内科
2慶大
pp.2139-2143
発行日 1972年11月10日
Published Date 1972/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204495
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はじめに
呼吸器疾患とくに呼吸不全の治療における酸素の占める位置は,最も本質的で重要なものであるが,酸素療法の実際に当たっては,適応と投与方法,特に各種装置による長所と短所,吸入O2濃度,酸素療法にともなう副作用,合併症等の理解が必要である.不用意な酸素吸入が,慢性呼吸不全患者のCO2-narcosis発症の誘因としては最も多いものであることは,Campbellにより指摘されたが,さらに近年は,高濃度酸素の長時間吸入による肺障害(酸素中毒)が注目されてきており,漫然とした酸素吸入は厳に慎しむべきである.以下,臨床におけるわれわれの経験を中心として,酸素療法の実際について述べる.
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