症例
脳動脈瘤と解離性大動脈瘤を伴った大動脈炎症候群の一剖検例
新津 和良
1
,
秋元 英良
1
,
能勢 徹
1
,
折津 愈
1
,
佐藤 文明
2
,
増沢 紀男
2
,
吉水 信裕
2
,
村田 貞吉
2
,
松村 義男
3
,
照山 卓爾
3
,
田中 昇
4
,
松井 泰夫
4
,
直江 史郎
4
1日赤中央病院・内科
2日赤中央病院・脳神経外科
3日赤中央病院・外科
4日赤中央病院・病理
pp.1898-1902
発行日 1972年9月10日
Published Date 1972/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204449
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いわゆる脈なし病は,大動脈炎症候群の一型と考えられており,東洋人の若い女性に多く,日常臨床でもしばしば遭遇する病気であることは周知のところである.しかし以前いわれていたよりは予後良好のため,生前本症と診断され剖検されている症例は意外に少なく,予後ならびに死因については心不全が多いという以外1)に,まだ明確でない面がある.筆者らは,脳動脈瘤の破裂に基づく脳底部出血によって死亡した26歳の大動脈炎症候群例を剖検したところ,陳旧性解離性大動脈瘤を伴っていた興味ある症例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.
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