ある地方医の手紙・3
不足する「ツ」(2)
穴澤 咊光
pp.1816-1817
発行日 1972年8月10日
Published Date 1972/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204435
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(前号よりつづく)
W先生.
保存血の欠乏で一番困るケースの1つに,僻地から来た患者があります.こういう患者の隣近所や親戚知人はおろか肉身の家族ですらも,"「ツ」(血)なぞ取らっちぇは(とられては)貧血しちまうからヤンダ(いやだ)"といって患者への献血を拒否し,むざむざ患者を見殺しにしてしまうことだってあるのですから.
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