特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
VI.代謝糸
2.糖代謝異常の見分け方
糖尿病
石渡 和男
1
1朝日生命成人病研究所・内分泌代謝科
pp.1174-1176
発行日 1972年7月5日
Published Date 1972/7/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204242
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はじめに
糖尿病はインスリン作用の不足によって物質代謝に異常をきたし,各種の合併症をおこしてくる疾病であって,その代謝異常は糖質代謝,脂質代謝,蛋白代謝,その他,各方面に及んでいる.したがって,糖尿病患者の病状を把握するためには,各種の代謝異常について検査し,各種の合併症の状況について検査する必要があるが,糖尿病の病名決定には,現在のところ,主として糖質代謝に関する検査,とくに早朝空腹時の血糖検査と糖質負荷試験が用いられており,最近は,これらにつけ加えて,ブドウ糖負荷時の血中インスリン(immunoreactive insulin, IRI)の動きが診断の参考にされるようになってきている.
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