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Current Abstract
pp.1885
発行日 1971年12月10日
Published Date 1971/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203931
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母親の糖尿病が胎児に及ぼす影響
4年間にわたるある研究において,妊娠性糖尿病が113例あったが,そのうち8例は,胎児の死を予防するためになんらかの手をうつ必要があった.妊娠の第31週以後は,エストリオールの尿中24時間排泄量を測定することによって,全患者を監視下においたが,これは胎児に危険が迫るのを確認するためであった.妊娠前すでに糖尿病にかかっているものでも,もしエストリオール値がひきつづき正常であれば,出産まで妊娠を継続することを許可した.この種のグループでは,死産は一例もなかったが,患者20名のうち16名は,妊娠が38週またはそれ以上つづいた.
妊娠前すでに糖尿病にかかっていた患者のばあい,生れた赤ん坊の生下時平均体重は3,026gmであったが,妊娠性糖尿病のグループの赤ん坊のそれは,3,441gmであった.4,000gmまたはそれ以上のものが,11名もあった.巨躯症の赤ん坊を生んだ女性は一般に,妊娠の後半になって糖尿病と診断され治療をうけた患者であった.
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