胸部単純撮影でわかる心所見・4
胸痛を主症状とする心疾患
敦本 五郎
1
1淀川キリスト教病院放射線科
pp.1524-1527
発行日 1971年9月10日
Published Date 1971/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203844
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胸痛という概念は,一般には胸部の基礎疾患によっておこるいわゆる自覚症状または症候群であると理解されている.しかし心疾患における胸痛の意味する内容は必ずしも患者により同じではなく,心臓痛と表現したほうがより正確な診断ないしは病像が把握できるように思われる.臨床的には狭心症と心筋硬塞の2つの病気が心臓痛を代表するといってもよい.狭心症と心筋硬塞を正しく診断し,正しく治療するには,冠血行の生理ならびに病態生理について十分な知識を必要とする.
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