日常検査のすすめかた
低血圧
梶原 長雄
1
1日大駿河台病院循環器科
pp.1080-1081
発行日 1971年6月10日
Published Date 1971/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203723
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低血圧を主訴とする症例に遭遇する場合があるが,急激に血圧低下をきたす場合は除外し,慢性に低血圧をきたす場合を考えると,まず低血圧とは血圧の範囲がどの程度のものをいうかが問題であり,一般的には最大血圧110-100mmHg以下,最小血圧70-60mmHg以下が低血圧の範囲となっている.もちろん年齢を考慮しなければならないが,低年齢者では最大血圧,最小血圧ともこの範囲より低くなる.低血圧を認めても,それが本態性のものか症候性のものかによって臨床的に意味が異なってくる.本態性のものでは低血圧でも,無症状の場合には疾患それ自体として重要性がない.しかし症候性の場合は原因疾患を究明することが重要である.
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