臨時増刊特集 日常役立つ診療技術
治療篇
IV.心房除細動器の使い方
三浦 勇
1
1東女医大心研
pp.937-941
発行日 1970年5月20日
Published Date 1970/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203199
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除細動器は,1947年Beckによって初めて臨床に応用された.初期にはもっぱら交流除細動器が,主として心臓手術中に発生した心室細動に対して開胸下に用いられ,著効があったが,その後交流方式は閉胸下通電では効果がうすく,心筋に無視しえない障害を後遺することが明らかにされたため,1962年頃からしだいに直流方式に切り替えられるようになった.直流除細動器は,効果と安全性の点で交流除細動器をしのぎ,胸壁外通電によって心室細動のみならず心房細動やその他の頻脈性不整脈を除去することが可能である.以来,除細動器といえば直流方式をさすようになり,今日,広く普及するに至っている.
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