全国教室めぐり
—診療と研究のシステム工学—大阪大・阿部内科
繁田 幸男
1
1阪大阿部内科
pp.1449
発行日 1968年12月10日
Published Date 1968/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202480
- 有料閲覧
- 文献概要
阿部教授が大阪大学第1内科教室を主宰されてからようやく3年になる.この間寡黙ではあるが理論家として定評のある教授は,就任早々にこんにちの医学・医療の混乱は医学の理論・技術の急速な進歩・変革が従来からの組織と適合できなくなったことを率直に指摘され,旧習を反省するとともに進んで近代的な理論に立脚した組織を立案,そのなかでみずからのよき個性を生かす教室づくりに全力をあげてこられた.こうした理念のもとに"近代的で緻密な理論(青),強い個性と情熱(赤),相互信頼と協力を基調とした人間関係(白)"の3点をシンボルとして教室の近代的なシステムづくりのプランが着々と実行に移され,教室員全員が一致して早くも数多くの成果をあげているだけではなく,大阪大学におけるもっとも古い歴史をもつ第1内科がもっとも近代的な教室として,一般や学生の間にも共鳴の声が多く聞かれている.
Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.