検査データどう読みどうする?
尿中細菌の簡易検査成績
猪狩 淳
1
1順大臨床病理
pp.1390
発行日 1968年12月10日
Published Date 1968/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202458
- 有料閲覧
- 文献概要
尿中細菌の簡易検査法にはCatalase試験(ディスク浮遊法)1),Triphenyl Telrazolium Chloride(=TTC)試験2),亜硝酸塩試験3)がある.これらは尿中細菌定量培養法に代わる簡易迅速な細菌尿検査法として利用されるようになったが,まだ正確度,特異性などの点で十分なものとはいえない.しかし短時間で結果がわかり,細菌尿のスクリーニングの意味では十分実用性はあるといえる.わが国ではTTC試験が普及しており,その試薬は市販されている.Catalase試験,亜硝酸塩試験は数分あるいは数秒で判定できることは判定まで4時間を要するTTC試験より有利な点であるが,その成績の信頼性,細菌尿検出能力はTTC試験より劣るといわれている4).そこでTTC試験を中心に尿中細菌の簡易検査成績について述べる.
Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.