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これからの非結核性慢性呼吸器疾患
宝来 善次
1
1奈医大第2内科
pp.1283-1285
発行日 1968年11月10日
Published Date 1968/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202426
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この8月には厚生省の計画した第4回めの結核実態調査がすでに終了し,その結果が待たれている.要医療結核患者がどの程度にまで減少しているかに多くの人が期待をかけている.結核性呼吸器疾患の減少に伴って非結核性呼吸器疾患が医療の対象として私どもの前に増加してきた.すでにその傾向は各所で現われ研究が進められている.北本らの「呼吸器病学」の著書は多くの呼吸器疾患の存在とその特徴を教えている.ここでは日常の臨床にとくに必要なものにしぼってこれからの非感染性慢性呼吸器疾患についての筆者の見解を述べたい.まず第1に慢性気管支炎が取りあげられ,慢性肺炎も問題となってくる.ついで器質的変化を持つ肺気腫,肺線維症が注目される.また,やっかいである呼吸器悪性腫瘍には十分な関心がはらわれている.さらに気管支喘息も注意がひかれている.
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