今月の表紙
正常骨髄中の骨髄芽球(1)
日野 志郎
1
1東京逓信病院内科
pp.562
発行日 1968年5月10日
Published Date 1968/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202199
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骨髄芽球への第2のアプローチは,正常人の骨髄像の検索にあると考えられる。ただしこの場合,赤芽球系や単球系の幼若細胞,細網内皮系細胞などが混在しているため,細胞質の塩基好性や核小体の存在といつた幼若細胞の特性だけでは,それが骨髄芽球であるとはいえない。
好中骨髄球の同定はそう困難でなく,それから逆にたどつて,アズール顆粒をもつ前骨髄球にさかのぼるのもそうむずかしいことではない。さらにこれを足場にして骨髄芽球をわり出すことになるが,標本の作り方・染色のぐあい・細胞の個体差などがあつて,問題は必ずしも容易でない。
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