文献抄録
無フィブリノーゲン血症の血清蛋白像—フィブリン-フィブリノーゲンの崩壊はβ-グロブリン値を増加させるという話—Klin Wschr 44: 228-233 (March 1) 1966,他
浦田 卓
pp.594-595
発行日 1967年4月10日
Published Date 1967/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201755
- 有料閲覧
- 文献概要
妊娠患者において,フィブリン除去開始後ただちにβ-グロブリンが増加することが,電気泳動でみられた。これと同時に,血清中にはフィブリン-フィブリノーゲンの崩壊産物が高濃度に存在することが,免疫化学的方法によつて判明した。β-グロブリンの減少とフィブリン-フィブリノーゲン崩壊の減少との間には,相当密接な相関があつたが,これは,β-グロブリンの増加はフィブリン-フィブリノーゲン崩壊産物によつて生ずることを示すものである。子宮出血開始後6時間目と12時間目に入院した無フィブリノーゲン血症の患者では,フィブリン-フィブリノーゲン崩壊産物の値と血清蛋白像は正常であつた。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.