グラフ
オートアナライザー
後藤 文男
1,2
1ウェーン大学神経学
2慶大・内科
pp.329-333
発行日 1967年3月10日
Published Date 1967/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201686
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産業界をゆさぶるオートメーションの波は,医学の分野にも押し寄せ,いろいろな検査の完全自動化が行なわれるようになつたが,その一つにオートアナライザーがある。オートアナライザーは,化学分析における秤量,混合,透析,濾過,加熱,滴定,比色,?光分折,螢光分祈,電気泳動,記録などの装作を完全に流れ作業として自動化したものである。この装置は,いちじるしい時間と労力の節約をもたらすのみならず,人的操作上の誤差の混入を減らすので,病院の中央検査室のように,少人数で多数の検体を短時間に測定しなければならない部門では理想的な武器といえる。また本器により連続的化学分析が可能なので.たとえばin situにおける血中化学物質の時間的変化を連続的に追求するような研究がきわめて容易となる。われわれは本装置を用い,脳静脈血中のブドウ糖,乳酸アンモニアその他の連続記録を行ない,in situにおける脳代謝の研究に応用している。
オートアナライザーで分析できるものは,理論的に,比色計,??光光度計,螢光光度計で測定できるほとんどすべての物質である。
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