私のインターン生活
恵まれた環境,充実した教育
金子 明博
1
1虎の門病院
pp.996
発行日 1966年7月10日
Published Date 1966/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201391
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はげしいインターン制度反対の中で
卒業試験中も,級友との長時間にわたる討論,採用試験当日は,医学連の激しい説得と坐りこみを,警視庁特別機動隊の出動により排除し,22名の受験者中10名もおとされるという,まことに厳しい難関を突破して,東大での唯一の"脱落者"である私は,金沢大,三重大,昭和大各2名,千葉大,九大,名大,横浜大,東邦大各1名,計11名の方々とともに,いま,毎日を実に楽しく,有意義におくつています。
「教育は総合病院の一つの使命であり,社会的要請である」また「このごろはインターン制度はだめだという意見が出て,やめたほうがいい,とまで極論する人がいる。悪い点を改める努力をしないでうまくいかないから廃止するなんていうのは,どう考えてもおかしい」と考えられ,インターンルームに著書や医学誌を多数寄贈してくださる,沖中院長のもとで,他の先生方もインターン生に対して非常に理解があり,新しい病院のありかたを日本でうち出そうという意気にあふれているこの病院のよさをつくづく感じ,2週間ある有給休暇をとつて休みたいと思う者もいないほどの出席率です。
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