診断のポイント
食道裂口ヘルニア
牧野 永城
1
1聖路加国際病院・外科
pp.655-657
発行日 1966年5月10日
Published Date 1966/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201295
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1人の患者を症例としてあげ,それについて話を進めてみたい。
症例
71歳の男子,生来著患を知らなかつたが,約5年ほど前からときおり胸骨下から心窩部にかけて焼けるような,または鈍い痛みを経験した。この痛みは,とくに夜間睡眠中に起こりやすく,ときには背中や肩にも放散した。そのつど近医に治療を受けて疼痛は軽快した。約2年ほど前より,階段をのぼると息ぎれがするようになり,最近は食物が胸につかえる感じがする。
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