文献抄録 JAMA 19th Apr.Editorialより
妊娠中のウイルス肝炎
pp.1103
発行日 1965年7月10日
Published Date 1965/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200925
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ウイルス肝炎の併発は一般に男性より女性に多いと考えられており,とくに妊娠中に罹患すると高い死亡率を伴うという報告が多い。一見,妊娠による緊張が母体の抵抗力に影響するのだと考えられるが,母体を救うために,人工流産さえすすめる医師がいる一方,肝炎の経過には妊娠はなんら影響をおよぼすものではないと結論するものもいる。
それぞれの報告を吟味してみると,これらの相反する意見についてもある程度の説明はつくが,これらの報告は入院患者の回顧的分析にもとづいており,障害が明瞭に判別できる比較的重症の患者が含まれることによつて,どうしても標準的でないかたよつたものになつていると思われる。
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