えつらん室
印象に残る,事務長の見た医師の生態—石原 信吾著『病院づくりノート』医学書院刊・850円・A5判 180ページ
今村 栄一
1
1国立東京第一病院
pp.297
発行日 1965年2月10日
Published Date 1965/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200715
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病院に関する書物は,重苦しいのが通例であるが,この本はおもしろく楽しい。自己をはだかにし,押しつけがましいところがない書きぶりが読む人に心安さを与えるであろう。
この本の書評を依頼されたが,その内容は沖中院長の書かれた序文に十分表現されているものと思う。この序文以上に本書を評価する書評はないであろう。「一家の主婦の役割と同じように,病院における事務長の仕事はきわめて重要であり,一面また辛いもの,縁の下の力もち的なもの,その良否が病院の運命に大きな影響をおよぼすものである。」,「とくに,病院勤務医師が内状をよく理解した同じ職場の医師以外のものから批判される機会は従来まれであつたので,医師にとつて大変参考になることが多いと思う。」と言われている。
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