正常値
最小血圧の正常値とその意義
長谷川 恒雄
1
1慶大・相沢内科
pp.294-295
発行日 1965年2月10日
Published Date 1965/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200713
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血圧の正常値とは何か
血圧の正常値とは何であるか,あるいは正常血圧値とは何であり,どのような意味で定義づけられるか,という問題を追求すると,はなはだむずかしい課題となる。循環生理の上では,血液循環が円滑に行なわれ,諸臓器が正常の機能を保つ状態の血圧といえるし,臨床の立場では疾病との関係を重視し,循環器疾患をおこさない血圧は,いかなる範囲の血圧値を有しているかということになる。このような立場で血圧を考えれば,血圧の正常値は比較的幅の広い範囲をもつことになり,また意味のとり方を厳重にすれば,きわめて狭い範囲のものにしぼれらる。
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