今月の主題
<話合い>ステロイド—その副作用と使用上の注意
日野原 重明
1
,
勝 正孝
2
1聖ルカ病院内科
2川崎市立病院
pp.198-205
発行日 1965年2月10日
Published Date 1965/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200684
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リューマチ性疾患に有効なステロイド
日野原 きようはステロイドを中心に私たちが日常使用する場合にぶつかる問題,副作用,あるいはまた私たちがもつと注意して使わなくてはならないような事がらをここで話し合つて,多少でも臨床家の方がたのご参考にしたいと思います。最初に鷹津先生の論文にはステロイド剤を使う場合のいろいろの病気の種類や,なぜこれが効を奏するか,さらにそれがどういう副作用を呈するか,ということに重点をおいて書かれてありますが,この話し合いでは,その具体的な例を私たちの経験から,ここで話し合つて行きたいと思います。勝先生,今リウマチ性疾患,リウマチ熱やリウマチ様関節炎その他の,いわゆる膠原病というものに,ステロイドホルモンをずいぶん使つておられると思いますが,まず第一番に問題にしたいことは,リウマチ熱という病気にステロイドホルモンを使つて,熱がドラマティックに下がり,血沈が非常に正常値に近づくというデータがりつぱに出ていますが,アスピリンを使つて治療していたときに比べて,ステロイド剤のほうが明らかにこれはいいというようなデータがあるかどうか,先生のご経験からお話ししていただいたらどうでしようか。
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