ファースト・エイド
尿閉の救急処置
大越 正秋
1
1関東逓信病院泌尿器科
pp.550-552
発行日 1964年7月10日
Published Date 1964/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200369
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尿閉か無尿かの鑑別
患者が尿が出ないといつてとびこんできた際,膀胱部が腫れて患者が苦しがつているようなときは尿閉と考えて問題はないが,患者にそういう苦痛が見られない場合は,一応それが尿閉か無尿かを鑑別する必要がある。それには病歴をよく聞くこと,下腹部の打診,全身状態の観察などが役にたつ。
尿閉と決まれば,膀胱から尿を外に導いてやりさえすれば,患者はただちに楽になり急場をしのぐことができるから無尿より始末がよい。
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