特集 炎症性腸疾患攻略の手引き―これだけは知っておきたい!
ここまでわかってきた炎症性腸疾患の疫学と病態―今後の課題は?
潰瘍性大腸炎とCrohn病は何がどう違うのか(2)―病理学的違いは?
田中 正則
1
1弘前市立病院臨床検査科
pp.1008-1014
発行日 2014年6月10日
Published Date 2014/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107590
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ポイント
◎陰窩の配列異常(萎縮と捻れ),basal plasmacytosis,高度の単核細胞浸潤,パネート細胞化生はIBDに共通する所見であり,non-IBDとの鑑別に有用である.
◎生検診断では炎症の分布に注目する.潰瘍性大腸炎では“びまん性・全周性,直腸から連続性”であるのに対し,Crohn病では“focal,区域性”である.
◎切除標本では,縦走潰瘍,敷石像(敷石状外観),全層性炎症がCrohn病の診断根拠として重要である.潰瘍性大腸炎では通常これらを欠く.
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