特集 炎症性腸疾患攻略の手引き―これだけは知っておきたい!
扉
仲瀬 裕志
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1京都大学医学部附属病院内視鏡部
pp.983
発行日 2014年6月10日
Published Date 2014/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107585
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日本において炎症性腸疾患,潰瘍性大腸炎,Crohn病患者は明らかに増加しています.もう,希少疾患の範疇を逸脱しているといっても過言ではありません.そのため,炎症性腸疾患は大学病院のみで診断・治療する疾患ではなくなってきています.でも,本当に正しく炎症性腸疾患の診断がなされているのでしょうか? 感染性腸炎が潰瘍性大腸炎やCrohn病と診断されてはいないでしょうか?
原因不明と言われてきた炎症性腸疾患の病態は徐々に解明されつつあります.遺伝子,腸内細菌,環境因子,これらが関与することは間違いがありません.しかしながら,いまだに根本的な結論は出ていません.また,発症に関与する特定の遺伝子をもっているからといって,必ずしも炎症性腸疾患を発症するわけではありません.近い将来,炎症性腸疾患の予防は可能なのでしょうか?
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