書評
Respiratory Diseases in Women:European Respiratory Monograph 25
長井 苑子
1
1京都大学医学部呼吸器病態学
pp.1705
発行日 2003年10月10日
Published Date 2003/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107402
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本書は,欧州呼吸器学会(ERS)からモノグラフシリーズの近刊として,2人の女性呼吸器病学者によって刊行された.本書は,表題からして,多くの医師や研究者の関心を惹くには,時期尚早というのがおおかたの見かたであろう.ここで,「多く」のというのは,わが国では,女性だけを切り取って科学することや,ある疾患の焦点を性差にしぼってしまうことは,まだ,十分にその意義が合意されていないからである.
欧米でもわが国でも,種々の疾患に対するガイドラインが作成されている.すでに発表された知見と専門家の合意に基づいて作成された診断と治療方針に,一定の方向性が示されつつあることはよろこばしいことである.一般臨床においても,専門外来においても指標となる資料として利用されるであろう.
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