連載 神経診察の思考プロセス 一般内科外来のカルテから・11
てんかん発作とされていた2事例
大生 定義
1
1立教大学
pp.340-342
発行日 2014年2月10日
Published Date 2014/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107339
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
今回は趣を変え,てんかん発作とされていた相談事例を2つ紹介する.
事例1:急に体を動かすとうまく動けない,抗てんかん薬が少量で有効な19歳女性
10歳の時から,徒競走のスタートや椅子から立ち上がる時など,急に体を動かすと手足が固まったように勝手に緊張し,うまく動けなくなることがある.受診当初は精神的な問題ではないかと言われたが,そのうち,てんかん発作かもしれないということになり,てんかんの薬を試したら少量でも症状がほとんど出なくなった.脳波に異常はないと言われた.ずっと薬を続けている.本当にてんかんなのだろうかと相談に来た.52歳の父も今は無症状になったが,若い時に同じようなことがあったらしい.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.