特集 診て考えて実践する―水・電解質管理と輸液
水・電解質管理のために必要な生理学・病態生理学
Kの生理学・病態生理学
長浜 正彦
1
1聖路加国際病院腎臓内科
pp.218-222
発行日 2014年2月10日
Published Date 2014/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107313
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
ポイント
◎Kは98%が細胞内に存在するため,低K血症が必ずしもK欠乏を意味するとは限らない.
◎Kの細胞内外移動に関与する因子としては,インスリンとカテコラミン(β2刺激),酸塩基平衡が重要である.
◎Kの濃度勾配(細胞内K/細胞外K)が大きいと過分極が起きやすく,静止膜電位に抑制的に働き,濃度勾配が小さいと脱分極が起きやすく,静止膜電位に亢進的に働く.
◎尿中K排出を規定する因子は,①皮質集合管への管腔内Na流入量(尿量),②アルドステロン濃度,③管腔内陰性荷電,④細胞内外のK濃度である.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.