連載 皮膚科×アレルギー膠原病科合同カンファレンス・22
膠原病を疑われた不明熱
岡田 正人
1
,
衛藤 光
2
1聖路加国際病院アレルギー膠原病科(SLE,関節リウマチ,小児リウマチ)
2聖路加国際病院皮膚科
pp.156-161
発行日 2014年1月10日
Published Date 2014/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107295
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後期研修医(アレルギー膠原病科) 今回は2カ月の発熱と下肢の痛みの精査のために入院した18歳の女性です.2カ月前に38℃の発熱があり近医にて非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)が処方されていますが,1週間後には改善が認められなかったためフロモックス®が処方されています.その時点でCRP 3.83mg/dLと紹介状に書かれています.1カ月前には不明熱のため膠原病を疑われ,当科を紹介受診されています.発熱に伴う頭痛と倦怠感以外には大きな問題はなく,身体所見上も大きな問題はありませんでした.血液検査ではCRP 2.5mg/dL,ANA 80倍となっていますが,1週間後の再診時には解熱し,CRPも0.61mg/dLと自然に改善しています.この時点では,ウイルス感染の可能性を考えてそれ以上の検査は行わず,経過観察としています.
アレルギー膠原病科医 一応,完全によくなるまではフォローするようにしたのですね.既往歴はどうですか.これまでも同じようなことはありましたか.
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