連載 神経診察の思考プロセス 一般内科外来のカルテから・10
顔面麻痺
大生 定義
1
1立教大学
pp.162-165
発行日 2014年1月10日
Published Date 2014/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107296
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症例:服部洋子(仮名)36歳女性,右利き
受診25日前に鼻かぜ(鼻水と咳)の症状がでてきた.18日前から膿状の鼻水になり,においや味もわからなくなった.右の頬の痛みもあり,14日前に近くの耳鼻科を受診.副鼻腔炎と言われた.11日前から抗菌薬の点滴を受け,8日前に改善し,その後,全く症状がなくなった.しかし,3日前から頭痛(右の前頭部と耳の後ろに)が出現し,舌のしびれもでてきた.昨日,耳鼻科を受診し副鼻腔炎は治っているといわれたが,昨夜より顔面の動きが悪くなった.
31歳時に左のBell麻痺と言われ,総合病院の耳鼻科でステロイドの点滴を受け完治したことがある.
問診票の診察前の血圧108/76mmHg,脈拍72回/分 整,体温35.8℃
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