特集 新時代の肺炎診療
市中肺炎(CAP)の診療
プライマリケアにおける肺炎の診断―かぜ症候群との鑑別
松村 榮久
1
1松村医院
pp.1938-1941
発行日 2013年11月10日
Published Date 2013/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107166
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ポイント
◎かぜ症候群(急性気道感染症)において肺炎との鑑別を考慮する際には,かぜ症候群の病型,特に非特異的上気道炎型と急性気管支炎型を区別することが重要である.
◎急性気管支炎型では初診時に肺炎の鑑別が重要である.
◎非特異的上気道炎型では初診時に肺炎の鑑別を要することは稀で,経過遷延や軽快していた症状が再増悪した場合に肺炎を疑う.
◎身体所見で呼吸数≧24回/分,経皮的酸素飽和度低下(SpO2≦95%),呼吸音異常のうちいずれか1つがあれば,胸部X線を撮影する.
◎基礎疾患にCOPDなどの慢性呼吸器疾患のある症例では,肺炎から呼吸不全の増悪をきたしやすく,早めの対応を心がける.
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