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内科診療に役立つ国内外のガイドライン
花粉症の診療に参考にできる国内外のガイドライン4つを選んで表にまとめた(表1).日本ではアレルギー性鼻炎の診療ガイドラインの「鼻アレルギー診療ガイドライン」が1993年に初めて作成され,最新版が約4年ぶりに改訂された(改訂第7版:2013年).国際的なアレルギー性鼻炎の診療ガイドラインとしては「Allergic Rhinitis and its Impact on Asthma(ARIA)guideline」(以下,ARIAガイドライン)が2001年に発表され,アレルギー性鼻炎の国際的ガイドラインの基準として考えることができる.世界で約5億人のアレルギー性鼻炎患者の治療に用いられているといわれ,現在,2008年改訂版が利用できる2).日本の花粉症特有の問題であるスギ花粉の状況には即していない点もあるが,喘息との関連を重視したアレルギー性鼻炎診療のための優れたガイドラインである.米国からはAmerican Academy of Allergy, Asthma & Immunology(AAAAI)とAmerican College of Allergy,Asthma and Immunology(ACAAI)が合同となって(Joint Council of Allergy, Asthma and Immunology:JCAAI),「The diagnosis and management of rhinitis:An updated practice parameter」(JCAAIガイドライン)が2008年に発表されている3).また,英国からは,British Society for Allergy and Clinical Immunology(BSACI)guidelines for the management of allergic and non-allergic rhinitis BSACIガイドライン)が2008年に発表されている4).
本稿では,日本の「鼻アレルギー診療ガイドライン」からステートメントを抽出し,これら国内外のガイドラインの内容を加えながら解説したい.
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