特集 内科診療にガイドラインを生かす
消化器疾患
肝硬変
福井 博
1
1奈良県立医科大学消化器・内分泌代謝内科
pp.223-227
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107109
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内科診療に役立つ国内外のガイドライン
欧米では肝硬変の原因別,病態別にさまざまなガイドラインが作成されて並立した現状にある.すなわち,原因別ではB型肝炎,C型肝炎,アルコール性肝障害,自己免疫性肝炎,原発性胆汁性肝硬変,原発性硬化性胆管炎という別々のガイドラインの最終章に肝硬変に関する記述がある.これらのすべてを紹介する紙面の余裕はないので表1に名称のみを列記する.一方,合併症では腹水/肝腎症候群/特発性細菌性腹膜炎,肝性脳症,食道・胃静脈瘤出血のそれぞれについてガイドラインが作られており(表2),これとは別に栄養療法,肝移植のガイドラインが存在する.これらに対し,日本消化器病学会が編集したEBMの手法に則った肝硬変診療ガイドラインは世界で唯一の包括的な肝硬変ガイドラインである(表2).
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