連載 皮膚科×アレルギー膠原病科合同カンファレンス・17
むち打ち様紅斑と発熱
岡田 正人
1
,
衛藤 光
2
1聖路加国際病院アレルギー膠原病科(SLE,関節リウマチ,小児リウマチ)
2聖路加国際病院皮膚科
pp.1484-1489
発行日 2013年8月10日
Published Date 2013/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106954
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後期研修医(皮膚科) 今回は発熱と皮疹で皮膚科を受診された68歳女性です.入院2週間前に自宅近くを5時間ほど歩行し,翌朝から倦怠感と筋肉痛,38℃台の発熱,そして体幹・四肢に軽度の掻痒を伴う発疹が出現しました.その後,1日2回の発熱が継続し,入院5日前にER受診され,感冒,蕁麻疹として解熱薬と抗ヒスタミン薬を処方されています.入院3日前に近医を受診し血液検査と血培陰性が確認されていますが,入院当日は38℃以上の発熱と皮疹などの症状持続のため皮膚科を紹介受診されました.
アレルギー膠原病科医 2週間の発熱と皮疹ということですね.特に新しい薬剤の摂取はないということでしたから,心内膜炎などの感染症,悪性リンパ腫などの腫瘍,膠原病としては年齢からは皮膚筋炎,Sjögren症候群,結節性多発動脈炎,側頭動脈炎,そして成人Still病(AOSD)などがまずは鑑別に挙がるでしょうか.皮膚病変は特徴的でしたでしょうか.
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