特集 大きく変貌した脳梗塞の診断と治療
慢性期治療(2次予防)
抗凝固薬と抗血小板薬は,どう使い分けるか
矢坂 正弘
1
1国立病院機構九州医療センター脳血管センター脳血管内科
pp.312-315
発行日 2013年2月10日
Published Date 2013/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106665
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ポイント
◎抗凝固薬は主として赤血球とフィブリンからなる赤色血栓の心腔内や静脈内での形成予防に用いる.
◎抗血小板薬は血小板を主体とする白色血栓の動脈内での形成予防を目的に投与する.
◎抗凝固薬は抗血小板薬の代わりを担うことがある程度可能であるが,抗血小板薬で抗凝固薬の代替は一切できない.
◎抗血栓薬を併用すると頭蓋内出血を含む出血性合併症の発症率が上昇する.
◎頭蓋内出血の合併を避けるには十分な血圧コントロールが最も重要.ほかに血糖コントロールや禁煙および過度の飲酒制限にも注意を払う.頭蓋内出血発症率の低い薬剤選択も考慮.
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