特集 進化し続ける内科診療―世界が認めたブレイクスルー
神経
脳卒中―画像診断と血栓溶解療法
内山 真一郎
1
1東京女子医科大学神経内科
pp.86-91
発行日 2013年1月10日
Published Date 2013/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106611
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脳卒中は死亡または身体障害を生じる疾患として日本を含むすべての先進国で首位の座を占めている.脳卒中診療の進歩により脳卒中の死亡率も発症率も減少しつつあるが,高齢者の増加と生活習慣病の蔓延により脳卒中患者数は依然として増え続けている.世界中のどこかで2秒に1人は脳卒中を発症しており,6秒に1人が脳卒中で死亡している.また,生涯に世界では6人に1人,日本では5人に1人が脳卒中を発症すると推計されている.脳卒中急性期診療は時間との戦いである.「Time is brain」の標語とともに世界中でブレインアタックキャンペーンが展開されてきたが,早期診断と早期治療により脳卒中が治療可能な疾患になった.このような脳卒中診療の進歩には画像診断の進歩と血栓溶解療法の登場が大きなブレイクスルーとなった.
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