書評
―村田喜代史・上甲 剛・村山貞之 編―胸部のCT 第3版
金澤 實
1
1埼玉医科大学呼吸器内科
pp.1215
発行日 2011年7月10日
Published Date 2011/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105290
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われわれ呼吸器内科医に最も親しまれている画像診断のテキストとして「胸部のCT」があり,医局員のデスクの書棚には必ずと言っていいほど本書がみられる.故池添潤平先生と村田喜代史先生が第1版を出版されたのが1998年2月10日であるから,すでに13年が経過した.手元にある第1版と比べると,厚さは倍近く,第3版は本文809ページとなり,英語名も「Ikezoe's CT of the Chest」となった.
肺の解剖や病理変化を正確に反映し,さらには機能変化をも加味して画像読影をしようとする故池添先生の思想が貫かれているのが特徴である.それはⅠ.検査法と適応,Ⅱ.肺標本の作製法,Ⅲ.肺・縦隔の正常解剖とCT像,と第1版から変わらずにCT検査の原理と基礎を丁寧に述べることから本書が書き進められている点に見てとれる.
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