今月の主題 脂質異常症―動脈硬化症を予防するためのStrategy
ガイドラインをめぐって
【脂質異常症をどの程度に管理すべきと考えるか】
心疾患予防の観点から
荻田 学
1
,
宮内 克己
1
1順天堂大学循環器内科
pp.794-798
発行日 2011年5月10日
Published Date 2011/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105165
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ポイント
★スタチンによる脂質低下療法の意義は一次予防・二次予防ともに大規模臨床試験の結果から明らかであり,LDLコレステロール(LDL-C)低下に依存して,心血管イベントは減少する.
★予後不良とされる急性冠症候群(acute coronary syndrome:ACS)も積極的脂質低下療法により予後改善効果は実証されており,現在LDL-C達成目標値はより下げる方向にある.
★スタチンによる心血管イベント抑制機序はプラークの安定化が主体と考えられているが,プラーク退縮の関与についても臨床試験結果が報告されている.
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