今月の主題 皮膚から内科疾患を疑う
扉
田中 勝
1
1東京女子医科大学東医療センター皮膚科
pp.7
発行日 2011年1月10日
Published Date 2011/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104960
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皮膚に現れる症状は多彩である.皮膚科以外の医師にとっては,見えているのに理解しにくい,その症状の背景にどんな疾患を考えたらよいのかわからないという,歯がゆい思いをすることがあるかもしれない.一方,患者にとっては目に見えて症状があるため,その訴えは明確であり,その原因は何かということを知りたいであろうし,そこに生じている痛みや痒みを今すぐに取り除いてほしいという願いも切実である.
この特集では,代表的な皮膚症状の影に隠れている内臓の異常を解き明かしていく皮膚科医の考え方のプロセスを紹介し,広く内臓疾患を扱う内科医にとって,羅針盤となるものにしたいと思った.それゆえ,病歴の考え方と皮疹の診かた考えかたに重点を置くことにした.
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