特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
血液検査
血球検査
WHO/FAB分類
佐藤 尚武
1
1順天堂東京江東高齢者医療センター臨床検査科
pp.78-83
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104697
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FAB(French-American-British)分類は血液造血器腫瘍の国際分類で,名称は仏,米,英の血液学者による共同作業として提唱されたことに由来する.最初に急性白血病の分類が発表1)され,その後に骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome:MDS)の規定など,数回の追加・改訂が行われた2~6).
一方,悪性リンパ腫についてはHodgkin病のJackson-Parker分類(1944年),非Hodgkinリンパ腫のRappaport分類(1966年)に始まり,種々の分類が提唱されてきた.1994年,それまでの成果を踏まえた新しい国際分類であるREAL(revised European-American classification of lymphoid neoplasms)分類が提唱された7).このREAL分類の改訂版として,FAB分類も包括した新WHO分類が1999年に発表され8),2001年には冊子「造血器・リンパ系腫瘍のWHO分類」として発行された9).さらに2008年にはその改訂版が発行されている10).
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