連載 手を見て気づく内科疾患・6
ゴットロン徴候,皮膚筋炎診断の鍵
松村 正巳
1
1金沢大学附属病院 リウマチ・膠原病内科
pp.853
発行日 2009年6月10日
Published Date 2009/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103950
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患 者:73歳,男性
病 歴:3カ月前から顔,手にかゆみを伴った皮疹が出現した.1カ月前からは,階段の上り下りが困難になってきた.近医を受診したところ,血清CK(クレアチンキナーゼ)が2,000 IU/lと高いことを指摘され,紹介受診となった.
身体所見:手の遠位指節間関節,近位指節間関節,中手指節関節の背側に角化傾向の強い紅斑,ゴットロン徴候(Gottron's sign)を認める(図1).かゆみを伴う.爪上皮出血点(Nail fold bleeding:NFB),爪上皮の延長も認める(図2).三角筋,腸腰筋,大腿四頭筋の筋力が両側性に低下(4/5)している.
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