カラーグラフ 手で診るリウマチ(10)
ゴットロン徴候(Gottron's sign),爪周囲紅斑(periungual erythema)
上野 征夫
1
1寿生病院
pp.1780-1781
発行日 2003年10月10日
Published Date 2003/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102255
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多発性筋炎(polymyositis)/皮膚筋炎(dermatomyositis)は,結合組織疾患の一つで,筋肉に炎症が起こり,筋力低下をきたす疾患である.筋力低下は,殊に近位筋群に著しい.筋肉の炎症だけのものを多発性筋炎,筋肉炎症に加えて皮膚所見があるものを皮膚筋炎という.皮膚筋炎の皮疹には,特徴的なものとして2つ挙げることができる.一つはヘリオトロープ疹と呼ばれる上眼瞼部の赤紫色の皮疹,もう一つはゴットロン徴候(Gottron's sign)と呼ばれる手指関節背面の赤味がかった皮疹である(図1).
皮膚筋炎におけるヘリオトロープ疹の出現頻度は約50%,ゴットロン徴候は約60~80%の頻度といわれている.したがってゴットロンの皮疹をみることのほうが多く,皮膚筋炎の診断に見逃せない
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