今月の主題 浮腫をどう診るか
診断に迷う病態・頭のすみに置きたい疾患
CRPS(complex regional pain syndrome)に伴う浮腫
荒木 絵里
1
1京都大学医学部皮膚科
pp.2048-2050
発行日 2008年11月10日
Published Date 2008/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103607
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CRPSとは
複合性局所疼痛症候群(complex regional pain syndrome:CRPS)は従来反射性交感神経性ジストロフィー(reflex sympathetic dystrophy:RSD)やカウザルギーと呼ばれていた疾患で,骨折,捻挫,打撲などによる組織損傷をきっかけとして,焼けるような持続性の痛みをはじめ,浮腫,皮膚温の異常,発汗異常などの症状を呈する難治性の慢性疼痛症候群である.
「手首をちょっと捻っただけなのに,焼けるような痛みと腫れが何カ月も続いている.少し触れるだけで飛び上るほど痛くて顔も洗えない」.このような訴えを聞いたときは,CRPSも考えて診断を進める必要がある.
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