今月の主題 内科の基本 肺炎をきわめる
市中肺炎
市中肺炎の診断―Q. エビデンスに基づいた病歴・理学所見・画像による肺炎の診断には何があるか?
川島 篤志
1
1市立堺病院総合内科
pp.1763-1767
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103542
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ポイント
●市中肺炎を疑う確定的な単独の病歴聴取はなく,複数の病歴,時に身体所見を組み合わせる.
●知識と十分な経験を通じて,各個人が身体診療に関するスキルを身につける(特にcrackles).
●統計学的には診断的価値が高いものは少ないが,病歴聴取・身体所見で検査前確率を高めることが臨床医にとって重要である.
●胸部X線は肺炎診断における完璧なゴールドスタンダードではないが,コストや被曝の少なさの観点から推奨される.
●胸部X線で異常を呈さない場合は,高齢者や脱水症例などの個々の症例に合わせて胸部CTの適応も考慮する.
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