今月の主題 一般内科医が診る循環器疾患―3大病態を把握する
扉
三田村 秀雄
1
1東京都済生会中央病院
pp.583
発行日 2008年4月10日
Published Date 2008/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103289
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「内科医は全身を診ろ」,口うるさい先輩は(自分のことは棚上げにして),いつもそう言い続けてきた.ところがいつの頃からか,心臓は心臓内科医が診る臓器,循環器は循環器医が管理する領域,になってしまった.もはや一般内科医は患者がひとたび「胸が痛い」と言おうものなら,「それだったら循環器内科にどうぞ」と微笑みながら紹介し,後はもう知らないと決め込む.
しかし患者のほうはそんな縄張り争いに興味はない.胸が苦しくて受診すると,呼吸器内科があり,循環器内科がある.むくんだ足を引きずって,むくみ科を探しても見つからない.一瞬気を失った患者が向かうべき科が神経内科なのか循環器内科なのかも,わかるはずもない.
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