今月の主題 内科臨床に役立つ心療内科的アプローチ
内科医に必要なメンタルヘルスの知識
向精神薬の使い方
貝谷 久宣
1
1医療法人和楽会パニック障害研究センター
pp.2095-2099
発行日 2007年11月10日
Published Date 2007/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103018
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ポイント
●作用機序の同一のものを何種類も使用しない.1種類の薬剤を十分量使用し,効果がなければ別の薬剤に変更する.
●向精神薬はすべて脳内の神経伝達,とりわけシナプス周辺で起こる事象に影響を与えて効果を発揮する.セロトニン欠乏は抑うつ気分に,ノルアドレナリン欠乏は行動力低下に,ドパミン欠乏は興味・関心の低下に関係しており,ガンマ-アミノ酪酸(GABA)は不安・抑うつを緩和する神経伝達物質であると大まかに理解しておくとよい.
●向精神薬は中途半端に使用せず,許容最高量まで漸増し,病的症状のない状態(寛解)を3カ月以上続けたら,ゆっくり減薬していくのが原則である.
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