今月の主題 認知症のプライマリケア
血管性認知症
混合型認知症の諸問題
織田 雅也
1
,
宇高 不可思
1
1住友病院神経内科
pp.1122-1124
発行日 2007年6月10日
Published Date 2007/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102788
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ポイント
●混合型認知症(mixed dementia)は,複数の病態が合併した認知症の総称であるが,一般的には,アルツハイマー病と血管性認知症とが合併したものを指す.
●アルツハイマー病と血管性認知症両者の臨床および病理所見には類似点や共通点が少なくない.また,アルツハイマー病病変と血管性認知症病変とはしばしば併存するが,アルツハイマー病の病理学的変化の程度や,血管性病変の数や広がりなど,それらの組み合わせは多様である.
●アルツハイマー病と血管性認知症両者の病変が併存する混合型認知症については,その定義や診断基準に関して一致した見解がなく,それを整備していくことが今後の課題である.
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